納車・引き渡し後のフォロー連絡は、ご契約の日に決めておく
ご契約までは毎日のように連絡していたのに、納車や引き渡しが終わったとたん、ぱったり連絡しなくなる。営業の現場では、よくあることです。お客様は、その変化に気づいておられます。
売ったあとに連絡が途切れる理由
売ったあとの連絡が途切れるのは、気持ちが冷めたからではありません。多くの場合、次のお客様への対応で手いっぱいになるからです。
「落ち着いたら連絡しよう」と思っているうちに、数か月が過ぎる。そのころには、今さら何を話せばいいのか分からなくなっている。こうして、ご縁が少しずつ細くなっていきます。
お客様の側から見ると、「買うまでは熱心だったのに」という印象が残ります。それが、次の買い替えやご紹介をためらわせる理由になってしまいます。
連絡日は「ご契約の日」に決めてしまう
売ったあとの連絡を続けるいちばん確かな方法は、あとで決めないことです。ご契約の日に、次の連絡日まで決めてしまいます。
ご契約の手続きが終わったら、その場で予定表に入れておきます。たとえば、次のような節目です。
- 納車・引き渡しから一週間後:使い始めて困っていることはないか
- 一か月後:慣れてきたころの気づきを伺う
- 半年後・一年後:点検や季節の変わり目のご案内
- ご契約の記念日:一年たったお礼のご連絡
決めておけば、忙しい日でも予定表が知らせてくれます。「覚えておく」のではなく「予定に入れておく」。それだけで、連絡はずっと続けやすくなります。
お客様にも、次の連絡を伝えておく
連絡日を決めたら、お客様にもお伝えしておくと効果があります。
「納車から一週間ほどしたら、一度お電話しますね。使ってみて気になることがあれば、そのときに何でもおっしゃってください」
こうしてお伝えしておくと、連絡したときに「売り込みかな」と身構えられることがありません。お客様も「約束どおり連絡が来た」と感じてくださいます。
次の連絡の約束は、それ自体が一つの小さな約束です。守ることで、ご契約後も信頼が積み重なっていきます。
節目の連絡では、売らずに聞く
売ったあとの連絡で、新しい商品を勧める必要はありません。目的は、お客様の様子を伺うことです。
「その後、乗り心地はいかがですか。気になるところはありませんか」
「お住まいになって一か月ですね。暮らしてみて、何かお困りのことはありませんか」
お客様から小さな困りごとを伺えたら、それはご縁を深める機会です。すぐに対応すれば「買ったあとも頼れる人」として覚えていただけます。
話の中で伺ったことは、必ず記録しておきましょう。次の連絡のときに「前回おっしゃっていた件ですが」と話を続けられます。
電話だけでなく、届け方を選ぶ
節目の連絡は、電話だけとは限りません。お客様によって、受け取りやすい方法は違います。
日中はお忙しい方には、短いメッセージのほうが負担になりません。年に一度の節目には、手書きのはがきも心に残ります。ご契約のときに「ご連絡は、どの方法がよろしいですか」と伺っておくと迷いません。
大切なのは、方法より続けることです。お客様に合った届け方で、決めた日に、決めたとおりに連絡する。それが「売ったあとも見てくれている」という安心につながります。
そうした連絡を重ねたお客様は、次に何か困ったとき、まず声をかけてくださいます。ご縁は、連絡の回数とともに太くなっていくものです。
連絡の続け方を、チームでそろえる
売ったあとの連絡は、営業担当一人ひとりの心がけに任せると、どうしても差が出ます。続く人と続かない人に分かれてしまうのです。
外部のパートナーとして会社に入るとき、私はこうした連絡の節目を、チームで決めておくことをおすすめしています。いつ、何を伺うかの型をそろえておけば、担当が変わってもご縁は続きます。
業種別のヒント
- 自動車販売:納車一週間後、一か月後、そして点検の時期を、ご契約の日に予定へ入れます。ご家族の様子や使い方も伺っておくと、次の買い替えの相談につながります。
- 不動産:引き渡し後の一か月、一年は、暮らしの困りごとが出やすい時期です。地域の情報やお住まいの手入れのご案内も、喜ばれる連絡になります。
- 法人営業:導入後の定例の場を、ご契約時に決めておきます。使い方の振り返りを一緒にすることで、ご担当者の社内での成果づくりを支えられます。
明日からの一歩
- この三か月にご契約いただいたお客様を書き出し、次の連絡日を予定表に入れる
- 次のご契約から、手続きの最後に「次は〇日ごろにご連絡しますね」と伝える
- 節目の連絡で伺う質問を、自分なりに一つ決めておく
あなたの「縁」の力を確かめる
この記事は、トラスト(信頼)営業チェックの問10「納車・引き渡し後も節目に連絡」と問11「次に連絡する日を決めて予定に入れる」に対応しています。40問を通して、お客様とのご縁の続け方を確かめてみてください。
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